お墓と散骨という供養の考え方               故人は散骨希望だったけど、               遺族は墓石を建てたい!?

散骨とは

散骨というと
みなさんはどのような
イメージをお持ちでしょうか?
自由な葬送のやり方? でしょうか?
故人の気持ちを尊重した葬送のやり方? でしょうか?
お墓を建てる事が出来ない人がやる葬送のやり方? でしょうか?

そもそも
「散骨」とはどのような葬送なのかというと
海や山などにお骨(焼骨)をまく葬送
供養の仕方です。

最近ではテレビやラジオや雑誌など
メディアで取り上げられることも多くなり
「散骨」という言葉くらいは知っている方も
多いのではないでしょうか。

どうしてもメディアで取り上げられると
それがトレンドのように感じられ
散骨が多いように思われるでしょうが
実際に散骨を行う人は
お墓を建てる人よりもかなり少ない稀なのが現実です。

自然の中にお骨を埋めるのは
いかにも自由で素朴でいいような感じがありますが
本当にそうなのでしょうか・

法律的にもまだまだグレーな部分が多すぎる
散骨と言うものを

墓石店を営む私の経験から
散骨について、
実際にあったケースをもとに
お話ししたいと思います。

故人は散骨希望だったけど、
遺族は墓石を建てたい!?

以前、あるお客様がご来店されました。
ご主人を亡くされお墓を建てたいというご希望でした。
ご主人のことなどいろいろお話をお伺いすると
意外なお話をされたのです。

それは

ご主人は生前に
自分のお骨は海にまいてほしいという
ご希望だったらしいのです。
「お墓なんかいらないから、死んだら
骨は海にでも撒いてくれ」
と生前に言っていらしたそうなんです。

でも
ご家族は海にお骨をまく事はされませんでした。

「主人は骨を海にまいてくれ
とは言ってたんですけど
家族で相談したら・・・。」

「主人は、そうは言っても
『じゃあ、私達はどこに向かって拝めばいいの!?
私そんなの嫌だ』
って娘は言うし
私もそうだと思うし
やっぱり、
お墓を建てて、そこにお骨を収めて
お父さんがそこにいるんだと思って拝みたい!

ということで
ご来店されたのでした。

それからしばらくして
実際にお墓を建ててお骨を納めると
ご家族の皆さんは大変喜ばれ
「お父さんは、ああは言ってたけど
これでやっとほっとした」
と仰っていました。

やはり
お墓にお骨を納めて、心が落ち着き
安心されたようでした。
それはお客様の顔を見れば一目瞭然でした。
納めるべきところに納めた方が
ご家族は納得されるようです。

以前に、他の石材関係者から
散骨のトラブルを聞いたことがありました。

次回

散骨のトラブルについて御話しいたします。