プロが教える! 墓地・霊園の選び方

大切なお墓選びの前に
まずは墓地選びが大事です。
お墓を建てる前に、墓地がなくては話になりません。
良い墓地を選び、良いお墓を建てることが重要です。

では、どのように墓地を選んでいったらよいのか?
お墓づくりのプロの目から見た墓地選びをお話しましょう。

その1. 墓地の立地(アクセス)が大切

家を建てる時もそうですが、墓地を選ぶ時も同じように立地は大切です。
お墓は建てて終わりではなく、お参りをしなくては意味がないので
お参りのしやすさがとても重要になります。
いつでもお墓参りできるように自宅の近くが良いでしょう。
高齢になっても、お墓参りができるような交通の便の良さも考慮しておきましょう。

その2. 海に近い墓地は要注意!?

石は堅そうに見えますが、塩分には弱いのです。
海岸近くの墓地に行くと、
塩害にやられている墓石をいくつも見ることがあります。

家や車なども海岸近くのものは塩害によって錆が出やすくなったり
寿命が短くなるのはご存知かと思いますが、
墓石も潮風に当たると風化しやすくなるのです。

まずピカピカだった墓石の表面の艶が落ち、
酷いものになるとザラザラになってしまいます。
石の硬度にもよりますが、やわらかめの石を使っているとこういった現象が起きやすくなります。
できれば、海の近くの墓地は避けた方が無難でしょう。
墓石にもお清めになるからといって塩を置く人があるようですが
石が痛みますので絶対やってはならない行為です。

その3. 軟弱な地盤の墓地は注意しましょう!

墓地や霊園が元々どんなところだったのか、
地盤がわかった方がよいでしょう。
例えば墓地を造成する前が沼地や湿地だったとすると
いくら真砂土などで埋めても元々の地盤が緩いので
地盤沈下などが起こりやすくなります。
また湿気が多い墓地になるかもしれません。

墓地自体が下がってしまったり、
墓石が傾いたりしやすくなるので、
このような場所に作った墓地は避ける方が良いでしょう。

墓地の地盤が軟弱でお墓が傾き、
お墓の傾き直しをしたという例も実際に何件かはあります。
そういったことは墓地を売る方は
こちらが聞かない限り教えなかったりすると思いますので、
周囲の墓石を見て傾いていないか
墓地が地盤沈下していないか様子を見るのも大切です。

新しく造成したての墓地も気をつけた方がよいでしょう。
特に盛り土をして嵩上げした墓地は、地盤が下がりやすく注意が必要です。
大体2~3年で土が沈むのもおさまると思いますので、
造成してから数年たった墓地の方が、そういった意味で安心かもしれません。
土を削った場所であれば地盤も固いと思いますので安心です。

その4. 墓地の周囲の環境に気をつけましょう!

墓地は整備されたところばかりではないと思います。
山間部にあったり、寺院内にあったり、周囲が農地であったり、住宅街であったりと様々です。
山間部であれば、土砂崩れや落ち葉などの心配があるかもしれません。
寺院内であれば自分が希望する墓地の大きさが取れないかもしれません。
通路など水溜まりがあったり、歩きにくかったり、
お参りに支障がないかを調べておくのも大事です。

上記の事柄は、お墓づくりのプロの目から見た墓地選びの注意点です。
ご自分に合った墓地を捜され
いろいろなことに注意して、墓地を決められるとよいでしょう。